里親制度の目的
特別養子縁組とともに、養育里親にも登録することにしました。その理由は、里親になるための研修を通じて、この制度の目的を考えたからです。里親制度は、親のためではなく、子が健やかに育つための制度です。子どもは親を選べません。でも、親は子を選ぼうとします。理想の子を求めようとします。それは養親でも同じ傾向にあると思います。「うちの子」としての定義に、戸籍上も実の子として記載できる子を求めようとします。それが特別養子縁組です。しかし、特別養子縁組には、実の親の同意が必要です。逆に言えば、実の親からの同意が得られる望みがないのなら、その子は特別養子縁組の対象にはならないのです。
では、特別養子縁組が成立しうる子だけが、家庭において引き取られるべき対象の子どもでしょうか。そんなことはありません。その子を取り巻く環境が違うだけで、子どものアイデンティティには、何ら関係がありません。
戸籍上も実の子として記載されるという事実だけで、悪く言えば「選別」を、大人の都合ですべきではないのです。
血は繋がっていなくても、戸籍が同じでなくても、共に生活をする偶然で巡り合えたなら、それは家族です。かけがえのない存在として尊重し、血の繋がり以上の家族になれるかもしれません。容易ではないかもしれませんし、まだ里子を迎えていない私には、キレイゴトなのかもしれません。養育里親として児童相談所からのマッチングの打診があれば、性別、年齢を問わず、養親として引き受けようと思っています。
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