TVドラマ はじめまして、愛しています
平成28年7月からの3か月間、TVドラマ(TV朝日が制作)として放映されていた「はじめまして、愛しています」は、特別養子縁組の課題と養親の心情を過不足なく表現した作品だと思います。出演は小野真千子さん、江口洋介さんです。
制度の仕組みが理解できるのはもちろん、特に児童相談所の役割と対応が、とてもリアルに描かれています。私のイメージとしては、本当に過不足ない感じがします。実際のところ児童相談所には、特別養子縁組が成立するまでの課程において、常に関わりを持つことになりますし、何事においても、決定する権限があります。逆に言えば、児童相談所の判断がなければ、TVドラマにあるように、縁組の成立前に養親の判断で幼稚園に通わせることもできません。このあたりは、ドラマの設定上、多少の齟齬は生じていますが、里親としての登録申請から研修の終了、委託措置の決定から、家庭裁判所の申立てなど、その順序や、関係者の心の動揺や葛藤など、リアルに表現されていると思いました。このドラマでは、次の点で制度の仕組みを知ることができます。
- 里親登録の申請から認定を受けるまでの流れ
- 児童相談所との関わり
- 試し行動など里子を迎えた後の困難事例と厳しい現実
- 幼稚園や近所に養子であることを伝えることの葛藤
- 裁判所の審判が出るまでの養親の心情
- 審判確定までに実親が同意を翻意した場合の措置
私は、里子の委託待機状態にあるのですが、試し行動や赤ちゃん返りなどは、まず例外なく起こることは知識では知っていたものの、実際に映像で見ると生々しく、まだまだ甘い覚悟であったように感じました。とても参考になるドラマでした。
このドラマでは、タイトルにあるように一貫して、愛情がテーマです。そこに血の繋がりの有無は関係ないように思います。
このドラマの本放送は終了していますが、TV朝日さんの動画サイトで閲覧できます。
https://www.tv-asahi.co.jp/douga/hajimemashite
また、今ならアマゾンプライムビデオで全9話が無料で閲覧できます。特別養子縁組のことについて、とても分かりやすくまとめられているので、ぜひ見ていただきたいと思います。
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