特別養子縁組を待つ順番が長い事実
里親登録のための研修会を終えて
これは、里親として登録した直後のことでした。
行政側の関係者の方から、「特別養子を望むのなら、民間も併せて待つのが良い」と言われました。今思えば、この忠告は有難かったですし、その通りだと思います。特別養子縁組にて子を迎えるルートは、2つあります。児童相談所を通じての場合と、民間の養子斡旋団体を通じての場合です。公表はされませんが、児童相談所を通じて待つ場合、どの都道府県でも、対象となる児童の数と比べて、里親の待機数はかなりのものだと推測されます。それは、里親を対象にした研修に出れば分かります。研修会の内容が、実際に里子を迎えた養親向けにもかかわらず、受講されている方の割合は、待機組が約3割を超えるときもあります。なぜ待機組が参加するのかと言えば、児童相談所へのアピールです。実際に、里親会の集まりなどに参加すると、「アピールが大事だよ」と言われます。アピールして順番を飛び越えなければ、順番なんて回って来ないのです。その現実があるので、民間を探すべきなのです。
しかし、民間の斡旋団体の実態といえば、多くで養子を迎えるにあたり、「寄付」や「準備金」の負担を求められます。その金額は団体により、私の調べた範囲では、40万円から400万円ほどでした。その金額の内訳といえば、団体によるのですが、団体の経費(報酬?)のほか、実母の出産・入院費用、その後の生活費の数か月分までも養親が負担することもあるそうです。とある団体が言うには、「特別養子縁組で優先される順位は、①子②実親(産みの親)③養親(育ての親)」だそうです。だから、産みの親の出産費、入院費や生活費まで、養親になる人に負担を求めるのです。養親になりたい人は、心から子を待ち望んでいるので、多額のお金を請求されても、その先に子と暮らせる生活が待っているのなら、借金してでも払いますよ。精神的にも身体的にも過酷な不妊治療を何年も続け、様々な苦難や心無い言葉を受けながら、その結果、どうしても子を授かれなかった夫婦が、どんな気持ちで養子を迎えるまでに気持ちを切り替えたのか。この気持ちを、斡旋団体は利用していませんか。夫婦の葛藤というものは経験した本人でなければ到底、計り知れないものですよ。どうしても子との生活を望む気持ちは、諦めきれないのですから。
私は、斡旋団体の考えに疑問があり、また、ビジネスの臭いがしたので、民間団体からの斡旋は受けないことにしました。民間団体の活動(事業)は、見方を変えれば、人身売買と言えなくないでしょうか。 養親も受け入れ時に数百万円を支払った事実は、 その負い目から、 養子に伝えたくないでしょう。最悪の場合、「私を数百万円で買った」と認識される恐れがあります。しかし、その事実を隠し続ける関係が続くことに、どこか後ろめたさを感じるのであれば、利用すべきではないと思います。しかし、利用しなければ、児童相談所による特別養子縁組の道は、極めて厳しい現実にあるというジレンマ。都道府県によっては、年に1~2件の成立率というところもあります。これが日本の実態です。


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